第11回 可視赤外線観測装置技術ワークショップ 2022

開催日: 2022年12月21日(水), 22日(木), 23日(金)
     
開催方式:対面とオンラインのハイブリッド
     
開催場所:(対面参加)京都大学 理学研究科 セミナーハウス
     (オンライン参加) ZOOMによる接続


開催趣旨

可視赤外線観測装置ワークショップは、観測装置開発技術の共有や 新技術の議論、また大学院生・若手の情報交換を目的として、 2012年から開催されている研究会です。 11回目となる今年は、例年の形態に加え、海外の装置開発の状況について、 数名の招待講演を予定しています。 また、若手研究者らを中心としたグループミーティングも企画しています。 本研究会は学会などではなかなか話せない失敗事例なども率直に話し合える交流の場です。 縦と横のネットワークを構築することによって、開発技術だけでなく、 今後のキャリアパスが広がることも期待できます。 学生からポスドクまでの若手研究者の発表をとくに歓迎いたします。 今回はこれら若手のうちから若手発表賞を授与することとなりました。


若手発表賞 受賞者

今回、初の試みとして若手発表者賞を授与することなりました。審査基準は研究内容だけでなく、 説明の分かりやすさや質問への回答内容なども考慮されました。受賞者は以下の方々です。

金賞
米田謙太(国立天文台)「系外惑星探査のための空間光変調器を用いたダークホール制御技術の研究開発」


近藤翼(名古屋大学)「CGH干渉計を用いた極低温下における自由曲面鏡の表面形状測定」
徳地研人(京都大学)「自由曲面のための 3 点計測法の開発」

銅賞
大金原(東北大学)「Shack-Hartmann光学系を用いた大気乱流分布測定 - すばるでのオンスカイ試験 -」
坂部健太(京都産業大学)「小型屈折型補償光学装置CRAO : AOシミュレーションの理想と現実」


プログラム

12月21日(水)

13:00オープニング 栗田
観測装置 座長:松林
13:05PRIME望遠鏡近赤外線主焦点撮像装置:PRIME-Camの開発平尾 優樹大阪大学
13:30三波長同時撮像装置MuSaSHIのぐんま天文台150cm望遠鏡搭載と観測金井 昂大埼玉大学
13:55近赤外線高分散分光器WINERED マゼラン望遠鏡ファーストライト大坪 翔悟京都産業大学
14:20休憩+フリートーク
 座長:高橋
14:40すばる望遠鏡広帯域分光装置NINJA 近赤外分光器の概要安田 彩乃東京大学
15:05南アフリカ望遠鏡用近赤外ドップラー分光器SANDの開発高橋 葵アストロバイオロジーセンター
15:30せいめい望遠鏡可視3色高速撮像分光装置TriCCS:IFU光学系開発進捗都築 俊宏国立天文台
15:45休憩+フリートーク
補償光学 座長:早野
16:05小型屈折型補償光学装置CRAO : AOシミュレーションの理想と現実坂部 健太京都産業大学
16:30すばる望遠鏡レーザーガイド星高出力化と性能評価美濃和 陽典国立天文台
16:45Shack-Hartmann光学系を用いた大気乱流分布測定-すばるでのオンスカイ試験-大金 原東北大学
17:10ULTIMATE-Subaru : 地表層補償光学(GLAO)の制御について大野 良人国立天文台
17:25終了

12月22日(木)

検出器 座長:小西
9:00ハワイ観測所使用済検出器の譲渡事業柳澤顕史国立天文台
9:15国産InGaAs近赤外イメージセンサーのパーシステンス評価穂満 星冴東京大学
光学素子
9:30ニオブ酸リチウムエタロンを用いた太陽近赤外狭帯域チューナブルフィルターの開発末松 芳法国立天文台
9:45次世代観測装置用の新しい回折格子 IX海老塚 昇理化学研究所
10:00休憩+フリートーク
中川研技術紹介 座長:尾崎
10:20(Invited) 超高速撮影や超広視野観察を支える新原理と光学技術中川 桂一東京大学
10:55超高速撮影法STAMPのためのスライスミラーの超精密モノリシック加工佐伯 峻生東京大学
11:10Optical configuration of sequentially timed all-optical mapping photography with a slicing mirrorQi Xinyi東京大学
11:25広視野イメージングのためのレンズアレイ光学系と深層学習を用いた再構成手法の開発松下 香穂東京大学
11:40休憩+フリートーク
プロジェクト 座長:宮田
12:40TAO可視高速観測装置の概念設計倉島 啓斗東京大学
12:55TAO/MIMIZUKU による中間赤外線モニタ観測のための高精度フラット補正システムの開発成瀬 日月東京大学
13:20軸外しPLANETS望遠鏡の開発状況坂野井 健東北大
13:35可視光・近赤外線における宇宙背景放射観測ロケット実験CIBER-2 ~初回打ち上げ成功から1年半~瀧本 幸司九州工業大学
14:00高効率な近紫外線観測に向けた観測環境調査と観測装置構想秋田谷 洋千葉工業大学
14:15休憩+フリートーク
データ処理・解析 座長:菅井
14:35Tomo-e Gozen サーベイ観測の最適化アルゴリズムとシステム開発津々木 里咲東京大学
15:00Tomo-e Gozen Sky Atlas のアップデート瀧田 怜東京大学
15:25Pixel-Phase Error reduction without dithering大澤亮国立天文台
15:40ガウス過程による小惑星の自転周期の推定和田 空大東京大学
15:55精密測光・位置天文に向けた新しいフラット補正技術と検出器特性精密測定方法の開発多田将太朗総合研究大学院大学
16:20休憩+フリートーク
系外惑星 座長:小谷
16:40新しい高コントラスト後処理法〜Coherent Differential Imaging on Speckle Area Nulling (CDI-SAN)西川 淳国立天文台
16:55系外惑星探査のための空間光変調器を用いたダークホール制御技術の研究開発米田 謙太国立天文台
17:20惑星大気模擬ガスの高分散スペクトル取得装置の開発細川 晃総合研究大学院大学
17:45終了

12月23日(金)

事例紹介(海外) 座長:本原
9:00(Invited)Imaging Exoplanets with Advanced High Contrast Imaging Instrumentation on Large OIR TelescopesOlivier GuyonSubaru Telescope & University of Arizona
9:35(Invited) Pathways to Instrumentation in the USS. J. KleinmanAstromanager LLC
10:10休憩+フリートーク
事例紹介(国内) 座長:栗田
10:20(Invited)研究室紹介 NanoSmartの研究構想高谷 裕浩大阪大学工学研究科
10:55(Invited)私の経歴と(株)フォトクロスのご紹介 ―TAOで学位取得後にメーカー就職を経て天文業界へ戻ってきた経緯―内山 允史株式会社フォトクロス
11:30休憩+フリートーク
鏡・計測 座長:栗田海老塚
12:30CGH干渉計を用いた極低温下における自由曲面鏡の表面形状測定近藤 翼名古屋大学 理学研究科
12:55自由曲面の製造栗田 光樹夫京都大学
13:10自由曲面を用いた広視野望遠鏡の開発橋ケ谷 武志京都大学 理学研究科
13:35自由曲面のための 3 点計測法の開発徳地 研人京都大学 理学研究科
14:00休憩+フリートーク
14:20議論や次回のこと+発表賞 座長:栗田/和田
14:50終了

過去のWEBページ

世話人

栗田光樹夫、海老塚昇、沖田博文、尾崎忍夫、上塚貴史、小谷隆行、小西真広、坂野井健、 菅井肇、高橋英則、早野裕、松林和也、宮田隆志、本原顕太郎、和田武彦

問合せ先

本件に関するお問い合わせは世話人(astroinst_at_googlegroups.com)まで お願いいたします。

謝辞

本研究会は自然科学研究機構国立天文台研究交流委員会(NAOJ-RCC−2201-0203)の助成を受 けたものです。