WFOS

WFOSが目指めざ科学かがく

今、日本が持っている一番大きい望遠鏡ぼうえんきょうはハワイにあるすばる望遠鏡です。TMTはすばる望遠鏡に比べて光を集める力が14 ばいにもなります。WFOSはその力を 利用りようして、すばる望遠鏡では見ることのできなかった宇宙 うちゅう観測かんそくします。

ビッグバンという大爆発だいばくはつ からから始まったと考えられる宇宙の初めのころには、ガスがほんの少しだけ いところとうすいところがあったと考えられています。ガスの濃いところにだんだんガスが集まり、逆に薄いところは だんだん薄くなっていき、やがてガスの濃いところは 網目あみめのようになることが予想よそう されています(図1)。網目のひものところではガスから星が作られて、やがて星の大集団である銀河ぎんが形作 かたちづく られます。とくに網目のまじわっているところでは、多くの銀河が集まった 銀河団ぎんがだんが作られると考えられています。

宇宙や銀河の進化しんかを理解するために、このガスの網目を 観測かんそくすることはとても重要じゅよう なのですが、非常ひじょうに暗いので世界最大級 せかいさいだいきゅうのすばる望遠鏡でも観測かんそく するのがむずか しいです。しかし、WFOSを使えばはっきり観測できると考えられています。


図1 コンピューターを使ってもとめられた宇宙の初めのころのガスの網目。 ひものところに見えるあかるいてん のところでは星がどんどん作られて銀河が形作られています。 (クレジット:Volker Springel, Virgo Consortium)


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