日本学術会議・学術の大型研究計画 マスタープラン2020
天文学・宇宙物理学の大型計画


意志表明書 (LOI)

 大型計画の検討に際しては、既存の手段、とくに波長ごとの手段による狭い範囲で検討されるのでは無く、科学目的に沿って、分野別コミュニティの枠を超えて検討されるべき側面があります。さらには、新しい分野であるためにコミュニティがまだ十分に発達していない計画や、また、多分野にまたがるために、どの分野で推薦して良いか分からない計画等もあります。そのため、今回は、まず、分野別コミュニティによらず、広く意志表明書(LOI)の提出を要請することとしました。一方、大型計画の実際の推進にあたっては、コミュニティの存在、合意、支持が必須です。そのため、提出されたLOIはすべて公開することで、既存の波長・手法の仕分けにとらわれず、広くコミュニティで検討していただきたいと思います。
 このことは、分野別コミュニティにおける推薦の重要性を小さくするものではありません。各分野コミュニティで、あるいは複数の分野コミュニティにまたがって、LOI にもとづいて検討が行われることを期待します。

分野別コミュニティからの大型計画の推薦

分科会では、大型計画策定の検討材料とすることを目的とし、分野別コミュニティ(宇宙電波懇談会、光学赤外線天文学連絡会、高エネルギー宇宙物理学連絡会、宇宙線研究者会議、太陽研究者連絡会、理論天文学宇宙物理学懇談会)へ計画の検討・推薦の依頼を行いました。そのうち、理論懇を除くコミュニティから推薦書の提出がありました。各コミュニティには、推薦書の公開を前提とせず、奇譚の無い議論を行っていただきましたが、公開は差し支えないとしたコミュニティからの推薦書を以下に掲載します。

分科会からの依頼内容:1計画につき半ページ程度、できれば順位を付ける、新規計画と継続の計画を区別して扱う(ただし定義は未定であるのであくまでも目安として分ける)、2018年11月末締切。

推薦書

また、上記以外のコミュニティから提出された意見表明書・推薦書等を以下に掲載します。


LOIのリスト

(全31件、うち1件は後日取り下げ。受付順に上から掲載。)
※計画タイトルをクリックすると意志表明書(PDF)を閲覧できます。
受付番号計画タイトル問い合わせ先
2IceCube-Gen2 国際ニュートリノ天文台吉田 滋(千葉大学)
3大型低温重力波望遠鏡KAGRA計画大橋正健(東京大学宇宙線研究所)
4Square Kilometre Array Phase 1 (SKA1)杉山 直(名古屋大学)
5大型先端検出器による核子崩壊・ニュートリノ振動実験塩澤眞人(東京大学宇宙線研究所)
6Solar-C EUV High Throughput Spectroscopic Telescope (Solar-C_EUVST)清水敏文(宇宙科学研究所)、一本 潔(京都大学、国立天文台)
7「スーパーカミオカンデ」によるニュートリノ研究の新展開中畑雅行(東京大学宇宙線研究所)
8CTA 国際宇宙ガンマ線天⽂台手嶋政廣(東京大学宇宙線研究所)
930m光学赤外線望遠鏡計画TMT臼田知史(国立天文台)
10広帯域X線高感度撮像分光衛星 FORCE (Focusing On Relativistic universe and Cosmic Evolution)森 浩二(宮崎大学)
11極低放射能環境でのニュートリノ研究井上邦雄(東北大学ニュートリノ科学研究センター)
12東京大学アタカマ天文台 The University of Tokyo Atacama Observatory土居 守(東京大学)
13PhoENiX (Physics of Energetic and Non-thermal Plasmas in the X-region)成影典之(国立天文台)
14超広視野大型光学赤外線望遠鏡「すばる」の機能強化(すばる2)による国際共同利用研究の推進吉田道利(国立天文台)
15小型JASMINE(赤外線位置天文観測衛星)計画郷田直輝(国立天文台)
16大型国際 X線天文台 Athena (Advanced Telescope for High-Energy Astrophysics)への日本の参加松本浩典(大阪大学)
17X線分光撮像衛星 XRISM前島弘則 (宇宙科学研究所)、田代 信 (宇宙科学研究所)
18次世代⾚外線天⽂衛星SPICA山村一誠(宇宙科学研究所)
19ALPACA瀧田正人(東京大学宇宙線研究所)
20次世代⼤型ミリ波センチ波⼲渉計 ngVLA河野孝太郎(東京大学)、
長谷川哲夫(国立天文台)
21⼤型サブミリ波望遠鏡 LST河野孝太郎(東京大学)、
川邊良平(国立天文台)
22飛翔体による超高エネルギー宇宙線観測 (POEMMAと準備実験EUSO-SPB2)滝澤慶之(理化学研究所)
23LiteBIRD ― 熱いビッグバン以前の宇宙を探索するマイクロ波背景放射偏光観測衛星羽澄昌史(Kavli IPMU、KEK素粒子原子核研究所、宇宙科学研究所)
24大型電波望遠鏡「アルマ」の機能強化(アルマ2)による国際共同利用研究の推進井口 聖(国立天文台)
25宇宙重力波望遠鏡 B-DECIGO安東正樹(東京大学)
26近赤外広視野サーベイ宇宙望遠鏡WFIRSTへの日本の参加住 貴宏(大阪大学)
27可視偏光サーベイプロジェクトSGMAP川端弘治(広島大学)
28LISA(中型計画)和泉 究(宇宙科学研究所)
29ガンマ線バーストを用いた初期宇宙・極限時空探査計画 HiZ-GUNDAM米徳大輔(金沢大学)
30次世代大型宇宙望遠鏡松田有一(国立天文台)
31「南極テラヘルツ望遠鏡(ATT)」計画久野成夫(筑波大学)、中井直正(関西学院大学)



以下の意志表明書の受付は終了しました。

A. 将来大型計画(中型計画も含む)を推進予定の方(区分Ⅰ)
B. 現在大型計画を推進しており、かつ2020年代にもその計画を継続予定の方(区分Ⅱ)
は、天文学・宇宙物理学分科会に対して、2018年7月末までに意志表明書(Letter of Intent; LOI)を提出してください。
提出をご検討いただく前に、必ず「天文学・宇宙物理学の大型計画の意志表明書(LOI)受付けについて」をご熟読いただきますようお願いいたします。


提出方法

様式

LOI記入様式(LOI-Format.docx)は、こちらをクリックしてダウンロードしてください。様式にしたがってA4で2ページ以内にご記入ください。

締切

2018年7月31日

提出先

LOI は PDF に変換した後、メールに添付して scj-astphys 宛てにお送りください。このメールアドレスへ送っていただくことにより、天文学・宇宙物理学分科会の委員長、副委員長、幹事がLOIを受け取ります。
受領後、幹事より返信いたします。LOIを提出したものの、2~3日たっても返信が無い場合は、お手数ですが、上記のメールアドレス、あるいは問い合わせ先までご連絡ください。



マスタープランに関する参考資料


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