副鏡位置測定のデータ解析†

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0. 解析の流れ†

下記の一連の繰り返しで副鏡の最適位置を探し出す。

  1. ファイルリストの作成
  2. 連続波データの一次解析
  3. 焦点位置のEL依存性
  4. 器差ファイルの更新と再測定による確認
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1. ファイルリストの作成†

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アンテナログファイルをaste-mx2にコピー†

  1. aste10アカウントでaste-mx2にログインする。
  1. アンテナログファイルを aste-1c → aste-2c → aste-mx2 の順番でコピー。 
      aste10@aste-2c% rsync -avz -e ssh asteobs@aste-1c:/log/7/'real20100428*' ~/antlog/
  aste10@aste-mx2% rsync -avz -e ssh aste10@aste-2c:~/antlog/'real20100428*' ~/antlog/

2011年4月バージョン

  1. 2011年でもaste10のアカウントを使用する。
  2. アンテナログファイルを aste-1c → aste-2c →aste-at3i →aste-mt2 → aste-mx2 の順番でコピー。 
      aste10@aste-2c% rsync -avz -e ssh asteobs@aste-1c:/log/7/'real201104216*' ~/antlog/
  aste10@aste-at3i% rsync -avz -e ssh aste10@aste-2c:~/antlog/'real20110416*' ~/antlog/
  aste10@aste-mt2% cd ~/antlog
  aste10@aste-mt2% sftp aste10@aste-at3i <--rsynが使えなかった。
  sftp> cd antlog 
  sftp> get real20110416* 
  aste10@aste-mx2% cd ~/antlog
  aste10@aste-mx2% sftp aste10@aste-mt2
  sftp> cd antlog 
  sftp> get real20110416*
 aste10@aste-mx2% rsync -avz -e ssh aste10@aste-mx2:~/antlog/'real20100428*' ~/antlog/
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解析に使うファイルリストを作成する†

  1. 指示書と観測データファイル(*.LCK)のリストを作成する。
    • astebeamアカウントでaste-mx2にログインし、下記の作業ディレクトリで指示書名と観測データファイル名(*.LCK)のリストを作成する。
      • ディレクトリ: /home/astebeam/subref/observations
      • リスト名: C00427.list (<-- 数字は、西暦の下一桁と、月日。2009年の場合はC9xxxx.list)
  astebeam@aste-mx2% source .cshrc.linux   # <-- 当面はおまじないと思ってください
  astebeam@aste-mx2% cd ~/subref/observations
  astebeam@aste-mx2% ssh aste10@aste-2c 'grep "Apr[ ]* 28" /log/6/mess | grep START | grep -v Cosmos | grep -v SEND' > tmp.txt
  astebeam@aste-mx2% cat tmp.txt | grep sbrf10 | awk '{print $9,$8}' | sed -e "s/aste10.sbrf10.//;s/'[ ]*10/.start C0/;s/00.000/.LCK/" > tmp2.txt

2011年４月バージョン aste-2c ->aste-at3i ->aste-mt2 -> aste-wx2

  asteobs@aste-2c% grep "Apr[ ]* 28" /log/6/mess | grep START | grep -v Cosmos | grep -v SEND > tmp.txt
  asteobs@aste-at3i% sftp asteobs@aste-2c
  sftp>get tmp.txt
  asteobs@aste-mt2%sftp asteobs@aste-at3i
  sftp>get tmp.txt
  astebeam@aste-mx2 % sftp asteobs@aste-mt2
  sftp> get tmp.txt
  astebeam@aste-mx2 % cat tmp.txt | grep sbrf11 | awk '{print $9,$8}' | sed -e "s/aste11.sbrf11.//;s/'[ ]*11/.start C1/;s/00.000/.LCK/" > tmp2.txt
   astebeam@aste-mx2 % cp tmp2.txt ~/subref/observations
  1. アンテナログファイルのリストを作成する。 
      astebeam@aste-mx2[~/subref/observations]:  ls -l /home/aste10/antlog/real20100428* | grep -v gz$ | awk '{print $9}' | sed s#/home/aste10/antlog/## > tmp3.txt
  1. tmp2.txtとtmp3.txtを整形して、下記のような C00428.list を作成
    • 【重要】 下記に示した jupzc3, jpsbc3a, jpsbc3b, ..., jpsbc3a の12ファイルをひとつのセットと数える。したがって、リストされた指示書の数は12の倍数となるはず。jupzc3 で始まり、次の jupzc3 の直前の jpsbc3a で終わっていることを確認する。 行数が12の倍数になっていることも確認する。タブだけの行などがあっても、解析が通らない。
    • 【重要】 LCK と real の時刻が対応していることを確認する。
    • (方法はさておき、とにかく) C00428.listが下記のような形になっていればOK。列の区切りはスペース・タブ、両方可能。 
        jupzc3.start C803150134.LCK  real20080315013322
  jpsbc3a.start C803150137.LCK real20080315013614 ←stsbc3?の並びは以下の通り
  jpsbc3b.start C803150143.LCK real20080315014246   (間隔はX,Y共に1mm)
  jpsbc3c.start C803150150.LCK real20080315014849       e
  jpsbc3d.start C803150156.LCK real20080315015546       d      ↑X
  jpsbc3e.start C803150202.LCK real20080315020145   g f a h i  ←Y
  jpsbc3a.start C803150208.LCK real20080315020744       b
  jpsbc3f.start C803150214.LCK real20080315021346       c
  jpsbc3g.start C803150220.LCK real20080315021946
  jpsbc3h.start C803150226.LCK real20080315022546
  jpsbc3i.start C803150232.LCK real20080315023145
  jpsbc3a.start C803150238.LCK real20080315023743
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ファイルリスト作成時のtips†

参考)
X, Y (stsbc3*.start) の生データは、各X, Y方向のクロススキャンに対する強度プロファイル。Z方向スキャン (satzc3.start) の生データは、Z-T。
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2. 連続波データの一次解析†

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IDL上で各データの一次解析、およびガウシアンフィット†

  1. 求まるのは、下記の2点。
    • X, Y は、各副鏡位置(X, Y)における、惑星に対する1次元スキャンのピーク強度と半値幅
    • Zスキャンの結果は、最適な Z のピークパラメータ
  2. ディレクトリ ~/subref/observations/ において、下記のパイプライン 
      astebeam@aste-mx2% cd ~/subref/observations/
  astebeam@aste-mx2% subref_redux 100428 C00428.list
    を実行する。ここで、Zスキャンの観測データとフィッティング結果、各副鏡位置(X,Y)におけるクロススキャンデータとフィッティング結果がプロットされる。惑星が受かっていない、フィットが成功していないなどの異常が見られた場合は、各自ノートにひかえておき、次のステップ (生成ファイルの整形)でフラグする。
  3. 生成された一次解析結果、フィッティング結果を確認する。リダクションが済んだ１次元プロファイル(position vs. Ta*)が記載されたファイルは 
      astebeam@aste-mx2:~/subref/observations/100428/
    配下に出力される。１次元プロファイルのフィット結果は、~/subref/observations/に生成されている。生成されたデータファイル(フィット結果)の内容は下記：
    • C00428.sbrfx, y: X,Y を振った時の各点のピーク値と幅 
        データの並び: X, Y, Z, AZ, EL, C00428, peak, width, peak, width, ...(以降fitting error)
    • C00428.sbrfz: ZスキャンをGaussianフィットした結果 
        データの並び: date, time, AZ, EL, peak(K), center(mm), width(mm), d(peak(K)), d(center(mm)), d(width(mm)), ...(以降fitting error)
参考1
一度subref_reduxパイプラインを走らせると、まず~/subref/observations/に結果が出力される。つぎに090720/を作成し、~/subref/observations/ にある結果を090720/に移動させる。すでに 090720/ ディレクトリに結果のファイルが存在する場合には、上書きせず、終了する。この場合、すでに作成されている 090720/ の内容を別名にして保存しておき、~/subref/observations/ にある結果を 090720/ に移動するか、再度subref_reduxパイプラインを走らせれば良い。
参考2
subref_reduxからbatchidlを用いてIDLを呼び出している。必要なプロシージャや関数は~/linux/idl/pro/aste/subref/にあり、これらをIDL起動時にコンパイルしている。
参考3
  • Jupiterの場合の典型値：ピーク値 Ta* ~ 80-90 K, FWHM ~ 40 arcsec 程度。(副鏡が最適位置からずれると低く太くなる)
  • Saturn の場合の典型値: ピーク値 Ta* = 20-30 K, FWHM = 20-30 arcsec 程度。(副鏡が最適位置からずれると低く太くなる)
トラブル例
IDL が途中で反応していない場合、X window が飛ばせないで進んでいない可能性がある。aste-mx2リモートログイン時に-Xオプション等でXフォワーディングしていなければ、-X付きで再度ログインし直す。
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バッドデータのフラグ†

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ゲインが最大になるX/Y位置を探す†

#ref(): File not found: "subref_xyfit_snapshot.png" at page "Observation and Analysis/SubRef/DataAnalysis_Focusing"

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解析結果をログにアップ†

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3. 焦点位置のEL依存性†

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ゲインが最大になるX/Y/Z値のEL依存性を調べる†

  1. ここで用いるデータファイルは、下記の拡張子が付いたものです。
    • .sbrfx2
    • .sbrfy2
    • .sbrfz
  2. 各ELにおいて最大のゲインを与えるX/Y/Z方向の副鏡位置 (X**/Y*/Z*とよぶ) は、X**/Y*/Z* = A1 sin(EL) + A2 cos(EL) + A3 と書けます。今回の測定で得られてきた複数のデータ (例えば C907**jup*.sbrfz) に対して、X**/Y*/Z* vs. ELのプロットを作り、上式で表されるEL依存性を調べます。
  3. まず、入力データファイル名をリストしたファイルを作成します。たとえば、sbrfz09.listというリストを作成することにします。内容は 
      090720/C90720jup  # <-- ".sbrfz" などの拡張子は不要
  090730/C90730jup
  ...
  090805/C90805jup
  4. フィットします。-lオプション付きで先に作成したリスト名を引数に指定します。 
      astebeam@aste-mx2[~/subref/observations]: subref_elfit -z -l sbrfz09.list
    ちなみに、 
      astebeam@aste-mx2[~/subref/observations]: subref_elfit -z  ./090720/C90720jup  ./090730/C90730jup  (..中略..)  ./090805/C90805jup
    のようにすべて書き下してもOK (-lオプションなし)。
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4. 器差ファイルの更新と再測定による確認†

以上

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データ解析ツールの詳細†

ここの項目は、データ解析ツールを使って解析する人には、基本的には不要です。解析の詳細を知りたい人、解析ツールを管理・更新する人はご参考ください。

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データ解析ツールのディレクトリ構造†

aste-mx2:/home/astebeam/
└linux/
    ├bin/
    │  ├subref_redux
    │  ├subref_xyfit
    │  ├subref_elfit
    │  ├point_redux
    │  ├copon_redux
    │  ├iopt_track
    │  └point_elfit
    │
    └idl/
        ├batch_subref.pro
        ├init.pro
        └pro/
            └idl/
                └aste/
                    └subref/
                        ├sbrf_redux.pro
                        ├sbrf_common.pro
                        ├sbrf_fcs_functions.pro
                        ├sbrf_pnt_functions.pro
                        ├pnt_redux.pro
                        ├pnt_functions.pro
                        └pick_xyz.pro
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subref_reduxおよびpoint_reduxで使用される各pro/funcの依存関係†

#ref(): File not found: "sbrf_anly2.png" at page "Observation and Analysis/SubRef/DataAnalysis_Focusing"

#ref(): File not found: "planet_pnt_sw_nrw.png" at page "Observation and Analysis/SubRef/DataAnalysis_Focusing"

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2010年問題の対処†

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