原始惑星系円盤の観測
Observations of protoplanetary disks

電波と赤外線で惑星系誕生の現場を調べる
Study of birthplaces of planetaary systems in radio and infrared

私たちから遠く離れた天体の空間構造を細かく調べるには、望遠鏡口径を大きくして解像度を上げる。すばる望遠鏡は直径8.2メートルの巨大な鏡を用いている。アルマ望遠鏡は複数の望遠鏡(アンテナ)を組み合わせて仮想的な1台の巨大望遠鏡を実現している。これらの望遠鏡によって惑星系形成の分野は大きく進展している。

若い星の周囲では実際に何が起こっているのか

惑星を持つ星は、太陽だけではありません。これまでに数千個の太陽系外惑星が発見され、太陽以外の多くの星に惑星が付随することは観測事実となっています。これら宇宙にある惑星系は、どのようにして誕生したのでしょうか。この問いに答えることは、私たちの太陽系や地球がどのように生まれたのかを知ることにつながります。そして、地球のような生命を育む惑星が生まれたのは なぜかという疑問に対しても、重要な知見をもたらすでしょう。私たちは、主にアルマ望遠鏡やすばる望遠鏡を用いて、若い星をとりまく原始惑星系円盤と呼ばれる構造を観測しています。この円盤で惑星が誕生すると考えられているからです。最近、観測技術の向上によって天体の構造を細かく見分けることができるようになり、惑星の誕生する様子が明らかになりつつあります。特にア ルマ望遠鏡による結果は、それまでの標準的な惑星系形成シナリオの再考を迫るものとなっています。

若い星を取り囲む円盤で実際に何が起きているのか、惑星がどのような環境で誕生するのかを知るために、円盤や原始惑星候補天体を対象に、観測的研究を進めています。

About Me

Dr. Misato Fukagawa

星と惑星系が、本当のところ、どうやって生まれるのかに興味を持って観測的研究を行っています。また、国立天文台三鷹にある東アジア・アルマ地域センター(EA ARC)で、EA ARCのチームの皆さんと一緒に、また、欧米・チリのスタッフと一緒になって「世界望遠鏡」アルマの運用に携わっています。→ 経歴や業績はこちらをご覧ください。

My research interest is in understanding how actually planetary-systems form in the Universe and I would like to know beyond what we know so far and what are written in the current text books. I am also working with my colleagues in East Asia ALMA Regional Center in NAOJ Mitaka and international ALMA staff in Europe, North America and Chile, to contibute to the science operations of ALMA telescope. More...

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一緒に研究を進めるには、東京大学大学院理学研究科天文学専攻に入学するか、総合研究大学院大学総合物理科学研究科天文科学専攻に入学するかの2通りがあります。研究の内容や環境についてご説明しますので、お気軽にお問い合わせください。メールアドレス:

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総合研究大学院大学総合物理科学研究科天文科学専攻(以下、総研大と呼びます)では主指導教員でなく副指導教員となります。総研大には他にも惑星系形成を専門とされる先生方がおられ、多くの方は主指導教員になれます。こちらの教員ページを参照したり、個々の先生方にコンタクトするなどしてみてください。また、問い合わせていただければ、興味に合わせて先生方を紹介します。入試情報は総研大天文学専攻のページからご覧になれます。